コンピュータ―フォレンジックアナリストとは何か

 

コンピュータ―フォレンジックアナリストとは

フォレンジック(Forensic )とは、犯罪捜査における分析、鑑識を意味する語であり、ITセキュリティで用いられるフォレンジックアナリスト(Forensic Analyst)は、サイバーアタック・違法なアクセスの調査、証拠の収集、分析、証拠保全・開示手続きなどを行う役割の人を指します。

また、証拠収集・分析技術の開発・実装などの研究を行うこともあります。

  • サイバーフォレンジックアナリスト
  • フォレンジックコンピューターアナリスト
  • セキュリティアナリスト
  • テクニカルフォレンジックアナリスト

など様々な呼ばれ方をすることがあります。

 

コンピュータ―フォレンジックアナリストの仕事

ITのフォレンジックの専門家として、組織内部のサイバーセキュリティチームをサポートを行い、ハッキングやサイバー攻撃が発生した場合、どのような対応をするかの策を決定する際に力を発揮します。

 

サービス・システムへの影響が大きい事件が発生した際は、調査のため長時間勤務が発生することもあるようです。

 

コンピュータ―フォレンジックアナリストの給与

Forensic Computer Analyst Salary | PayScale によると、2022年時点で平均基本給は約900万円/年 (630万~1500万/年)と言われています。

参考として、楽天のフォレンジックアナリストの求人に記載の年収は700万円~949万円です。

 

コンピュータ―フォレンジックアナリストになるためのスキルセット

  • 学習意欲:急速に進化するテクノロジーの知識を絶えず更新し、知識を広げていくことが求められます
  • 向上心:ゴールがない分野で常にハッカーより上を目指さないといけないため、強い向上心が求められます
  • コミュニケーション能力:ビジネス担当者への説明や、ハッカーの起訴を行うため文書作成などが発生するため、高いコミュニケーション力が求められます
  • 詳細へのこだわり:サイバーアタックはコードのほんの一部のミスが脆弱性となり発生することがあるため、詳細まで注意深く確認する力が求められます
  • 高い倫理観:業務で重要なデータを扱うため、セキュリティにかかわる者としての高い倫理観が求められます

 

知識としては、ネットワーク、デジタルストレージの方式、OS、プログラミング、ハッキング技術、マルウェアに関する高度な知識だけではなく、法律があることも望ましいとされています。

 

高い能力と広範な知識が求められるため、キャリアパスとしてはセキュリティエンジニアを経験してから、コンピュータ―フォレンジックアナリストを目指すことが多いです。

 

 

 

情報セキュリティとは何か

情報セキュリティ(Informational Security)とは

総務省によると、

「私たちがインターネットやコンピュータを安心して使い続けられるように、大切な情報が外部に漏れたり、ウイルスに感染してデータが壊されたり、普段使っているサービスが急に使えなくなったりしないように、必要な対策をすること。」
その対策が情報セキュリティです。

 

少し固く表現すると、「 企業や組織における情報セキュリティとは、企業や組織の情報資産を”機密性”、”完全性”、”可用性”に関する脅威から保護すること」となります。

 

「情報セキュリティ」の”情報”とは、コンピュータ―の中にある電子データだけでなく紙やコンピュータ―自体などの物理データも含みます。

 

セキュリティの勉強を始めるとはじめに”機密性”、”完全性”、”可用性”の説明に出会います。情報セキュリティを知るために必ず理解しておく必要があるポイントです。

 

機密性(Confidentiality)

権限のある人だけ利用できる=情報が漏洩しないようにする

Youtubeで考えると…
不正なアクセス・乗っ取りなどが発生せず、1つのアカウントにはその登録した本人しか投稿者としてアクセスができない状態が機密性が保たれている状態です。

 

完全性(Integrity)

情報が正しい状態を確保できる=情報を改ざんされないようにする

Youtubeで考えると…
投稿した動画が、投稿者以外の誰かやシステムによって勝手に内容が変更されることがない状態が完全性が保たれている状況です。


可用性(Availability)

必要な時に利用できる=システムがダウンしないようにす

Youtubeで考えると…
投稿・配信・視聴したいときにいつでも権限の範囲内でYoutubeを利用できる状態が可用性が保たれている状態です。

 

これら3つの英語名の頭文字をとってCIAと呼ばれます。

 

情報セキュリティは、この3つの観点で脅威を考え、身の回りのあらゆる情報を守るためにどのように扱うか対策をたて、実施するためのものです。


※CIAだけですべてをカバーしきれないため、他に真正性(Authenticity)、責任追跡性(Accountability)、否認防止(non repudiation)、信頼性(reliability)も情報セキュリティの重要な要素として扱われます。